米国ETFを積立するメリット・デメリット

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【上級者向け】資産運用

このページでは米国ETFを積立するメリット・デメリットを解説します。

「米国ETFをコツコツと積立投資したい」という方に朗報です。

SBI証券の米国株式・ETF定期買付サービスを利用すれば米国ETFの積立が手軽にできます。

ただし、米国ETFの積立には注意が必要です。

手数料や税金(為替差益)が関係してくるので、米国ETFの積立を気軽な気持ちで続けることは難しいと思います。

米国ETF投資家である私が米国ETFを積立するメリット・デメリットを考えてみました。

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米国ETFを積立するメリット

米国ETFを積立するメリットは「高品質なETFを利用してコツコツと資産形成できる」ことです。

米国ETFは「幅広い分散効果」「低コスト」「世界最大規模」という強みをもっている素晴らしい商品です。

米国ETFを利用すれば、さまざまな国の、さまざまな業種の株式に、幅広く分散投資することができます。

さらに、バンガード社の米国ETFは運用コスト(信託報酬など)が驚くほど低いです。

そして、米国ETFの種類は多く、世界のETF市場のシェア70%以上を支配しています。

素晴らしい投資商品(米国ETF)を積立することで、より安全にコツコツと資産を築くことができるのです。

また、ドル・コスト平均法によって米国ETFを積立すれば、ほったらかしで資産がつくられていきます。

ドル・コスト平均法は最高の投資方法ではありませんが、投資家のストレスを軽減してくれる価値ある投資方法です。

関連記事:ドルコスト平均法をわかりやすく解説

ほったらかしで資産形成ができて、なおかつ不安を感じたくない投資家は米国ETFの積立を検討してみましょう。

米国ETFを積立するメリットは「素晴らしい投資商品を利用してほったらかしで資産形成ができる」こと。

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米国ETFを積立するデメリット

米国ETFを積立するデメリットは2つあります。

  • 売買手数料が積立の分だけ必要となる
  • 為替差益の税金管理が大変になる

米国ETFのデメリットは運用を続けていくとジワジワと効いてくる感じです。

また、「売買手数料」のデメリットは広く知られているのですが、「為替差益の税金管理」のデメリットは誤解されがちだと思います。

売買手数料が積立の分だけ必要となる

米国ETFを積立するデメリットは「売買手数料が積立の分だけ必要となる」ことです。

米国ETFは1株から買えるので少額からの積立投資が可能なのですが、積立の分だけ売買手数料がかかるので注意が必要です。

投資において手数料は利益を目減りさせるので天敵といえます。

例えば、米国ETFを毎月1回だけ積立投資する場合、売買手数料を年間12回払わないといけません。

では、米国ETFを毎週1回だけ積立投資する場合はどうでしょうか。

では、米国ETFを毎日ずつ積立投資する場合はどうでしょうか。

素晴らしい投資商品を買っていても、過度な売買手数料を払っていては意味がありません。

特定口座で米国ETFなら売買手数料を抑える工夫が必要です。

特定口座で米国ETFを頻回に売買して利益を上げたとしても、売買手数料を差し引いたトータルリターンはマイナスになると思います。

米国ETFを積立する場合は、①まとまった金額を投資する、②NISA口座を利用する、といった手数料対策が必要です。

手数料対策ができない方は日本のインデックスファンドを買いましょう。

日本には売買手数料が無料で低コストなインデックスファンドがあるので。

関連記事:【米国ETFの手数料】損しない・負けない運用法

為替差益の税金管理が大変となる

米国ETFの運用には為替が関係してくるので、積立によって売買回数が多くなると「為替差益の税金管理が大変になる」というデメリットが発生します。

毎日のように米国ETFを売買していたり、余ったドル預金を放置していたりすると、為替差益の管理が大変です。

ドルを仕入れたときの為替(1ドル〇円)と米国ETFを買付したときの為替(1ドル〇円)に差があって、為替差益が発生しているなら税金を納めなくてはいけません。

米国ETFの為替差益にかかる税金は複雑なので関連記事を参考にしてください。

関連記事:米国ETFの為替差益を解説

原則としては、米国ETFの為替差益は確定申告が必要です。

しかし、日本の税金はあいまいな部分が多いので、グレーゾーンが存在するのかもしれません。

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米国ETF積立ならSBI証券の定期買付サービスがある

SBI証券には米国株式・ETF定期買付サービスがあり、これを利用すると米国ETFの積立が自動化できます。

ただし、積立の分だけ売買手数料はかかるので、まとまった金額で積立するか、NISA口座を利用するか、米国ETFの手数料対策は必須です。

また、積立回数が増えると、為替差益の管理が大変になるので、しっかりと計画してから実践してください。

以下より、SBI証券の米国株式・ETF定期買付サービスを簡単に紹介します。

SBI証券の米国株式・ETF定期買付サービスとは

米国株式・ETF定期買付サービスは、SBI証券で取り扱っている米国株式・米国ETFを、事前に指定した内容をもとに、一定数量または一定金額以内の単元株を定期的に買付してくれます。

概要は以下のとおりです。

利用条件・外貨建商品取引口座を開設している
・インターネットでのお取引が可能である
取扱銘柄SBI証券で取り扱う米国株式(ADRを含む)/米国ETF全銘柄
預り区分・総合口座
・ジュニアNISA口座
注文方法成行注文
注文訂正定期買付注文発注後の訂正は不可
注文取消定期買付注文が約定するまでの間は取消可
設定コース・日付指定:1日~31日から指定可能
・曜日指定:月~金曜日から指定可能
・ボーナス月指定:「設定株数」と「年2回の設定買付日」を指定可能
※定期買付の指定日が現地休場(土日、祝日等)であった場合は翌営業日に発注される
設定単位・株数指定
・金額指定
※金額指定では設定した銘柄の最低発注金額に満たない場合は注文を発注できない。
決済方法・日本円による円貨決済
・米ドルによる外貨決済
NISA注文NISA預りの場合、NISA枠ぎりぎり注文、課税枠シフト注文の設定ができる

NISA枠ぎりぎり注文と課税枠シフト注文について

SBI証券の米国株式・ETF定期買付サービスでは、NISA口座での注文時に「NISA枠ぎりぎり注文」と「課税枠シフト注文」の2つの注文形式を選択できます。


NISA枠ぎりぎり注文は、NISA投資可能額の範囲内で購入可能な株数(口数)を計算して、NISA預りの注文として申し込みます。


課税枠シフト注文は、NISA預りの注文をしたとき、概算約定金額(購入可能な株数)が、NISA投資可能額より大きくなる場合に、課税口座(特定/一般)での注文として申し込みます。

NISA枠ぎりぎり注文と課税枠シフト注文を組み合わせた場合のイメージ図


NISA枠ぎりぎり注文と課税枠シフト注文の区別は意外とわかりにくいと思います。

どちらか1つの注文形式を選ぶことも可能ですし、2つの注文形式を併用することも可能なのです。

それぞれの設定による発注パターンは以下のとおりです。

NISA枠ぎりぎり注文課税枠シフト注文発注パターン
設定あり設定あり・NISA注文のみ
・一部NISA注文 + 一部課税注文
・課税注文
設定あり設定なし・NISA注文のみ
設定なし設定あり・NISA注文のみ
・課税注文のみ
設定なし設定なし・NISA注文のみ

さらに、詳しく解説すると以下のとおりです。


【NISA枠ぎりぎり注文と課税枠シフト注文の両方を設定】

  • 注文金額がNISA投資可能額の範囲内である場合はNISA注文のみ
  • 注文金額がNISA投資可能額より大きい場合はNISA注文(NISA枠で買付できる分)と課税注文(NISA枠を超過した分)を併用
  • NISA投資可能額がない場合は課税注文のみ

【NISA枠ぎりぎり注文だけ設定】

  • NISA投資可能額の範囲内で買付できる株数(口数)を計算してNISA注文のみ

※注文金額がNISA投資可能額より大きい場合は買付できる金額分だけNISA注文して、超過した金額分は注文なし。


【課税シフト枠注文のみ】

  • 注文金額がNISA投資可能額の範囲内である場合はNISA注文のみ
  • 注文金額がNISA投資可能額より大きい場合は課税注文のみ

※注文金額がNISA投資可能額より大きい場合はすべてを課税注文で処理。


【どちらも設定なし】

  • 注文金額がNISA投資可能額の範囲内である場合はNISA注文のみ

※注文金額がNISA投資可能額より大きい場合は注文なし。


NISA枠ぎりぎり注文と課税枠シフト注文の組み合わせによって、発注のパターンが異なるので注意しましょう。

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まとめ

米国ETFという素晴らしい商品を利用して、コツコツと資産形成ができるのは大きなメリットなので、米国ETF積立を検討する価値はあると思います。

ただ、米国ETFには売買手数料がかかるので「手数料負け」には注意が必要です。

あなたが米国ETFを積立する分だけ、売買手数料も積み上がっていくので、結果的にリターンが目減りします。

また、為替差益にかかる税金を厳密に管理したいのなら、SBI証券の米国株式・ETF定期買付サービスを利用するべきではありません。

なぜかというと、米国株式・ETF定期買付サービスの構造上、為替差益の対策が十分にできないからです。

米国ETFの積立を続けるのはいくつかハードルがあるので、始める前に準備だけはしておきましょう。


▼米国ETFの投資ガイド▼


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