作業療法士とは何かをわかりやすく解説

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作業療法士とは何かをわかりやすく解説作業療法士

このページでは作業療法士をわかりやすく解説します。

残念なことに作業療法士の知名度はとても低いのです。

同じリハビリ職の「理学療法士」と間違えられることが多く、理学療法士と作業療法士の区別がついてない医療関係者もいます。

この記事が作業療法のすばらしさを伝える一助になれば幸いです。

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作業療法士とは

作業療法士とはリハビリテーションの専門職であり、「作業療法」という技術を用いて治療・支援を行なう職業です。

リハビリテーションの専門職として、作業療法士は医師の指示の下で「作業療法」を提供します。

昭和60年に日本作業療法士協会が定めた作業療法の定義は以下のとおり。

「作業療法とは、身体又は精神に障害のある者、またはそれが予測される者に対し、その主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復、維持及び開発を促す作業活動を用いて、治療、指導及び援助を行うことをいう」

作業療法を提供するのが作業療法士です。

作業療法士の仕事を理解するためには、作業療法という技術を理解しないといけません。

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作業療法の対象者は障害のあるすべての人

作業療法の対象者は以下のとおり。

  • からだ・こころに障害がある人
  • からだ・こころに障害がおこりそうな人

年齢は問わず、子ども~お年寄りまで作業療法の対象となります。

何らかの障害があるすべての人が作業療法の対象といっても間違いではありません。

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作業療法が対象とする障害はさまざま

作業療法の対象とする障害は「からだ・こころ」「子ども・大人」によって少し違います。

大まかに分類すると以下のとおり。

からだの障害こころ・認知の障害
子ども・脳性まひ
・ダウン症候群
・水頭症、二分頸椎
・知的障害
・自閉症
・学習障害
成人・脳梗塞、脳出血
・脊髄損傷
・骨折
・うつ病
・統合失調症
・てんかん
・アルコール依存症
高齢者・脳梗塞、脳出血
・骨折
・パーキンソン病
・がん
・認知症
・老年期うつ病
・高次脳機能障害

病気の名称を挙げるとキリがないので、あくまでも大まかな分類です。

ただ、からだの障害とこころの障害では、作業療法の対象が大きく違います。

「身体領域」と「精神領域」で専門が分かれているイメージです。

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作業療法が対象とする時期は幅広い

作業療法が関わるタイミング(時期)はさまざまです。

大まかに分類すると以下のとおり。

予防期病気・けがを予防する時期
急性期病気・けがになってから間もない時期。
集中的な治療を中心に早い復帰と悪化予防を目指す。
回復期病気・けがの回復が期待できる時期。
リハビリ職種が積極的に関わり回復を目指す。
生活期病気・けがの回復が落ち着いた(またはこれ以上の回復が見込めない)時期。
再発予防、社会・職業への適応を支援する。
終末期人生の最期に向けた関わりが重要となる時期。
尊厳ある生活への援助や家族支援を行う。

病気・けがを予防する段階から人生の最期まで、作業療法は長い時間軸での関わります。

作業療法が目指すところは主体性の獲得

作業療法は入院患者さんが自分の意志にしたがって生活できることを目指します。

作業療法は利用者さんが自分の判断にしたがって暮らしていけることを目指します。

本人の意志判断を無視した治療・支援は作業療法ではありません。

本人の満足度を尊重して、本人が中心となって行われるのが作業療法です。

また、作業療法は身体の動きだけでなく、その人の生活を意識して治療・支援を行います。

  • 肩が動きやすくなった
  • バランス良く立てるようになった
  • 脚がスムーズに振り出せるようになった

身体の動きを良くすることは大切ですが、その先にある「生活を良くすること」が作業療法の目指すところです。

「QOLを高めるのが作業療法」と言うこともできるでしょう。

クオリティ・オブ・ライフ(英: quality of life、QOL)とは、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。

引用:Wikipedia

身体が良くなっても生活の質が改善していないと意味がありません。

身体が良くならなかったとしても、回復に限界があったとしても、その人の生活を良くすることが作業療法士の指命です。

作業療法に必要なことは機能の回復・維持・開発

作業療法をするうえで必要なのは「さまざまな機能の回復・維持・開発を促す」ことです。

  • 回復はもとどおりにすること
  • 維持は同じ状態を保ちつづけること
  • 開発は新しいものを活用すること

当たり前ですが、悪化させる治療は作業療法ではありません。

「今日、リハビリをうけて、なんか悪くなってんだけど・・」は絶対にNGです。

作業療法の目指すところは主体的な生活ですが、ひとつひとつの作業療法は「何らかの回復・維持・開発を促す」ものでなければいけません。

作業活動とは人が行うことのすべて

作業療法とは作業活動を用いた治療・支援です。

作業活動の定義は以下のとおり。

【日本作業療法士協会】
日常生活の諸動作や仕事、遊びなど人間に関わるすべての諸活動をさし、治療や援助もしくは指導の手段となるもの

【世界作業療法士連盟】
人が自分の文化で意味があり行うことのすべて

世界作業療法士連盟の説明が気持ちいいですね。

「作業活動とは人が行うことのすべて」という言葉に尽きます。

作業活動の具体例をいくつか挙げると以下のとおり。

運動・感覚体操、トランポリン、滑り台、ブランコ、ダンス、風船バレー
生活食事、着替え、トイレ、入浴、文房具・調理器具などの道具操作、日常会話
創作絵画、音楽、園芸、陶芸、書道、編み物、革細工、将棋、俳句、ゲーム遊び
学習書字、計算、パソコン、外出、公共機関の利用
福祉住環境福祉用具のアドバイス、装具の適合判定、家屋調査

さらに、個々のこだわりや生活の細かな部分を含めると、たくさんの作業活動が考えられます。

「エレベーターのボタンを押すのも作業」

「保湿剤をぬるのも作業」

生活のちょっとした動作であっても作業活動に含まれるのです。

作業療法は治療・指導・援助を行う

治療:手当をして病気・けがなどをなおすこと

指導:指示をしたり、説明をしたり、質問に答え教えること

援助:プラスに向かうように力を貸すこと

作業療法士は患者さん・利用者さんの身体に触れて治療を行うだけではありません。

家族へのアドバイス、福祉用具の導入、家屋調査など、包括的な支援することが求められます。

作業療法士の仕事スケジュールを紹介

経験と人聞きの範囲で作業療法士の仕事スケジュールを紹介します。

あくまで参考程度にご覧ください。

一般病院

基本スケジュール
  • 8:40
    ミーティング
  • 9:00
    担当患者のリハビリ
  • 12:00
    休憩
  • 13:00
    担当患者のリハビリ
  • 17:00~17:30
    カルテ記入・書類業務

上記の基本スケジュールにカンファレンスや家屋調査を組み込んでいきます。

17:30以降に研修や勉強会があり、定時で帰れないことはあります。

デイケア

基本スケジュール
  • 8:30
    ミーティング
  • 9:00
    利用者の迎え入れ
  • 9:30
    利用者のリハビリ
  • 12:00
    休憩
  • 13:00
    利用者のリハビリ
  • 16:00
    利用者の送り出し
  • 16:30~17:30
    片付け・カルテ記入・書類業務

デイケアでは入浴やレクリエーションがあったりするので、時間の都合をつけながらリハビリを誘っていきます。

場合によっては、リハビリ職種が送迎にいったり、カンファレンスに出席したりします。

施設

タイムラインのタイトル
  • 8:30
    ミーティング
  • 9:00
    個別リハビリ・レクリエーション
  • 12:00
    休憩
  • 13:00
    個別リハビリ・レクリエーション
  • 16:30~17:30
    カルテ記入・書類業務

私が経験した老人保健施設では、通所リハビリや認知症病棟が併設されていたので大変でした。

入居されている方の個別リハビリに加えて、通所リハビリや認知症病棟でのレクリエーションもあるので一段落つくまでバタバタです。

通所リハでは利用者さんの自主トレメニュー(マシントレーニングなど)を組み込んでいました。

まとめ

作業療法士とは、何らかの障害があるすべての人の、QOL(生活の質)を高めるために、人が行うすべての活動を用いて、治療・援助・指導する職業です。

私は作業療法士という仕事に誇りをもっています。

やりがいのある仕事ですし、大きな可能性を感じる職業だと思います。

この記事では「作業療法士」をわかりやすく解説したつもりなので、もっとたくさんの人に知っていただきたいです。

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