ドルコスト平均法をわかりやすく解説

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ドルコスト平均法をわかりやすく解説投資の基本知識

このページではドルコスト平均法をわかりやすく解説します。

ドルコスト平均法は投資リスクを下げてくれるので初心者におすすめだと思っていませんか。

ドルコスト平均法が有利な投資方法だという理解は間違いです。

ドルコスト平均法は有利でも不利でもない投資法です。

ドルコスト平均法を十分に理解していないまま投資をしていると、いつか大きな失敗をしてしまうかもしれません。

ドルコスト平均法をしっかりと理解して、自分に合った投資ライフを送りましょう。

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【わかりやすく解説】ドルコスト平均法とは

ドルコスト平均法は一定期間ごとに一定金額で同じ投資対象を買い付ける投資方法です。

具体的にいうと、ドルコスト平均法は以下のような投資方法です。

  • 毎月15日に投資信託を1万円分買う
  • 毎週月・水曜日に投資信託を3万円分買う
  • 偶数月に1回だけ投資信託を10万円分買う
  • 半年に1回だけ投資信託を50万円分買う

ドルコスト平均法には買い付ける間隔や金額の決まりはなく、一定期間ごとに一定金額を投資します。

私も実践している投資方法です(インデックスファンドを毎月購入)

ドルコスト平均法はインデックス投資関連の書籍でよく推奨されています。

本書では「積み立て投資」をおすすめします。積み立て投資は、定期的に、たとえば毎月、一定額で同一の投信を購入することを継続します(これを「ドルコスト平均法」といいます)

引用:お金は寝かせて増やしなさい/水瀬ケンイチ

インデックス投資界の大御所である水瀬ケンイチさんは、著書「お金は寝かせて増やしなさい」のなかでドルコスト平均法をおすすめしています。

ドルコスト平均法がおすすめされる理由に「変動相場において平均購入単価を安くできるかもしれない」ことが挙げられます。

ドルコスト平均法がおすすめされる理由は、ドルコスト平均法と定数購入を比較すればわかりやすいです。


半年間、ある株式を購入するとします。

ドルコスト平均法では毎月10000円分だけの株式を購入します。

定数購入では毎月10株ずつの株式を購入します。

そして、株式価格の変動が大きかった場合、以下のような結果が想定できます。

ドルコスト平均法定数購入法
株式価格購入株数(購入金額)購入株数(購入金額)
1月:1000円10株(10000円)10株(10000円)
2月:1250円8株(10000円)10株(12500円)
3月:2000円5株(10000円)10株(20000円)
4月:500円20株(10000円)10株(5000円)
5月:500円20株(10000円)10株(5000円)
6月:1250円8株(10000円)10株(12500円)
合計71株(60000円)60株(65000円)
平均購入単価1株845円1株1083円

ドルコスト平均法のほうが多くの株式を購入することができており、平均購入単価も安くすることができています。


これが「ドルコスト平均法は変動相場において平均購入単価を安くできる」の意味です。

しかし、その一方でドルコスト平均法は特別有利ではないとも書かれています。

「積み立て投資」(ドルコスト平均法)はタイミングを図って売買することと比べて有利なのでしょうか。これについては、べつに有利でも不利でもないと言わざるを得ません。

引用:お金は寝かせて増やしなさい/水瀬ケンイチ

実際に投資リスクの観点から考えると、ドルコスト平均法は有利でも不利でもありません。

上記の例では、結果的にドルコスト平均法で安く購入できただけのことです。

注意が必要なのは「書籍で推奨されているから」「著名人がおすすめしているから」といった理由でドルコスト平均法を実践している人です。

なぜかというと、ドルコスト平均法は絶対的に有利な投資方法ではないので、投資家の期待外れに終わることがあるからです。

投資初心者こそ、ドルコスト平均法のメリット・デメリットをしっかりと理解することが大切です。

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ドルコスト平均法のメリット

ドルコスト平均法は有利ではありませんがメリットは存在します。

ドルコスト平均法のメリットは以下のとおりです。

  • 投資に自動化ができる
  • 投資家の不安を軽減してくれる
  • 高値での全額投資を防いでくれる

投資初心者が株式市場から退場しないためにドルコスト平均法は有効だと思います。

ただ、最高のパフォーマンスを残したいならドルコスト平均法は有効ではありません。

関連記事:ドルコスト平均法のメリット3つを詳しく解説

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ドルコスト平均法のデメリット

ドルコスト平均法は特別に不利ではありませんがデメリットはあるので注意してください。

ドルコスト平均法のデメリットは以下のとおりです。

  • 機会損失する可能性がある
  • 購入手数料が必要となる
  • 知的向上心を奪う
  • リスクを下げるという誤解

ドルコスト平均法の大きなデメリットは機会損失であり、投資リターンを左右する重要なポイントです。

ドルコスト平均法があなたの期待外れに終わる可能性はあります。

関連記事:ドルコスト平均法のデメリット4つを詳しく解説

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ドルコスト平均法が気休めである理由

「ドルコスト平均法は気休めである」という指摘はその通りです。

ドルコスト平均法のポイントは以下のとおりです。

  • 気休めなので投資リスクは下げない
  • 投資リスクを先送りにしている

ドルコスト平均法に投資リスクを下げる効果はなく、投資家の気を休めるために活用するべきなのです。

投資リスクを先送りにしているということは、投資リターンをわざと下げているとも言えます。

関連記事:ドルコスト平均法が気休めの理由をわかりやすく解説

ドルコスト平均法のシミュレーション

ドルコスト平均法の成績は相場によって大きく変わるので、投資シミュレーションをしておくことは大切です。

ドルコスト平均法の特徴は以下のとおりです。

  • 変動相場のドルコスト平均法は価値がある
  • 上昇してから下降する相場のドルコスト平均法は弱い
  • 右肩上がりの相場ではドルコスト平均法は非効率

ドルコスト平均法のシミュレーションしておくと、その時々で最適な投資判断ができると思います。

関連記事:ドルコスト平均法のシミュレーションをしたら驚愕の結果

ドルコスト平均法をおすすめする金融関係者には気をつけろ

「投資初心者にはドルコスト平均法がおすすめです!」と言いながら、笑顔で近寄ってくる金融関係者がいたら注意してください。

あなたに笑顔で近寄ってきた金融関係者は「契約獲得!簡単に投資を納得してくれたし、あとは何も言わなくてもドルコスト平均法という名目で商品を買ってくれる」と思っているでしょう。

ドルコスト平均法は一定期間ごとに一定金額で買い付けるというルールです。

人はルールを破ることを恐れて、ルールをできるかぎり破らないように生活しています。

ドルコスト平均法で「いつ、何を、いくら買うのか」というルールを一度決めてしまえば、それ以降はルールに縛られてしまう人が多いです。

金融関係者の甘い言葉を信じたお客さんは、何のアプローチをせずとも疑うことなく商品を買ってくれる「カモ」と言えます。

ドルコスト平均法という名目で運用コストの高い商品を勧められたら断りましょう。

現在、運用コストの高い投資信託を買っているのなら解約を考えましょう。

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