介護職の平均給料はいくら?手取り・ボーナス・年代別金額を紹介

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介護職の平均給料・手取り・ボーナス・年代別金額を紹介医療・福祉

このページでは【令和最新版】介護職の給料事情について紹介します。

介護職の仕事は「きつい」「汚い」「危険」というイメージから「3K」と呼ばれるそうです。

しかし、介護職は「給料が安い」を含めた「4K」だと思います。

私は病院で働いていますが、給料の安さを嘆いている介護職は多いです。

介護職の給料について以下の情報をまとめています。

  • 平均給料
  • 経験年数別の給料
  • 年代別の給料
  • 平均ボーナス
  • 現役介護職の手取り給料

高齢化社会が進行する日本において、介護職の不足は大きな問題であり、給料の安さは早急な解決が求められます。

※「令和元年 賃金構造基本統計調査」より引用。
※金額は所定内給与金額(きまって支給する現金給与額のうち、時間外勤務手当、深夜勤務手当、休日勤務手当など超過労働給与額を差し引いた金額)
※調査した企業の規模は10人以上。

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介護職の平均月給

介護職の平均月給は以下のとおり。

福祉施設介護員(全体)22万9700円
福祉施設介護員(男性)24万3500円
福祉施設介護員(女性)22万1700円

額面が21~23万円であれば手取りは20万円を下回り、税金を引かれた後の介護職の月給は悲惨です。

「きつい、汚い、危険」は慣れや工夫によって改善の余地がありますが、給料が安いのはどうしようもありません。

情報として福祉施設介護員(全体)の平均月給の推移も紹介します。

  • 平成30年 22万6300円
  • 平成29年 21万9900円
  • 平成28年 21万5200円
  • 平成27年 21万400円
  • 平成26年 20万7800円
  • 平成25年 20万5700円
  • 平成24年 20万6300円

(過去の賃金構造基本統計調査より抜粋)

介護職の月給が安いのは事実ですが、以前と比べると給料水準は上がっています。

介護福祉士の処遇改善は少しずつ実現されていますし、議案として話し合いもされているので今後の動向に期待しましょう。

関連記事:介護職の人間関係はおばさんがトラブルの中心にいる説

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介護職の経験年数別の給料

介護職の経験年数別の給料は以下のとおり。

経験年数男性女性
0年20万5000円19万3100円
1~4年22万3000円20万8100円
5~9年24万2200円21万7000円
10~14年26万300円22万8200円
15年以上27万4900円24万2000円

介護職を長く続けると給料は上がっていき、昇給額は1000~3000円くらいだと思います。

ただ、1000円昇給したからといって、毎日の生活が劇的に変わることはないでしょう。

介護職を続けるかぎり、安い給料との戦いは終わりません。

しかし、最近では国から介護職員の処遇改善を目的とした議決案が提出されています。

「勤続年数10年以上の介護福祉士は月額8万円相当の処遇改善を行う」というもので、実現すればリハビリ職の給料を超えると思います。

介護職からは疑いの声が多いですが、実現すれば介護業界の追い風になること間違いなしです。

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介護職の年代別の給料

介護職の年代別の給料は以下のとおり。

男性女性
20~24歳20万6700円20万8500円
25~29歳23万2600円22万800円
30~34歳25万300円22万3400円
35~39歳25万8000円22万6800円
40~44歳25万9300円22万8800円
45~49歳26万円22万7800円
50~54歳25万4200円22万6100円
55~59歳23万9900円22万6500円
60~64歳20万9400円21万1300円
65~69歳17万7400円19万2000円
70歳以上18万5600円18万2900円

介護職の給料の最大は、男性で26万円(45~49歳)、女性で22万8800円(40~44歳)です。

給料の最低は、男性で17万7400円(65~69歳)、女性で18万2900円(70歳以上)となっています。

男性だと最大時の給料で手取り20万円に到達しますが、女性の場合は絶望的だと思われます。

そして、20~24歳の介護職は男性で20万6700円、女性で20万8500円と苦しい給料に悩まされます。

19~21歳で子供を産んで介護職として働いている人は多いので、そのような人達は本当に大変だと思います。

関連記事:介護職の男性は結婚できないのかを聞き取り調査

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介護職の平均ボーナス

介護職の平均ボーナスは以下のとおり。

福祉施設介護員(全体)53万1700円
福祉施設介護員(男性)58万8300円
福祉施設介護員(女性)49万8800円

介護職のボーナスは医療・福祉職の中で2番目に少ないです(最下位はホームヘルパー)

介護職の年間ボーナスは月給の2~2.5か月分が相場だと思います。

そして、現役の介護職(デイサービス勤務)のリアル賞与を公開します(引用:知り合いの介護士の給料明細)

夏季冬季
賞与206000円212000円
控除36806円37450円
手取り賞与169194円174550円

知り合いの介護職の職場はボーナスが抑えられているとのことです。

ボーナスは職場によって大きく違うので、就職のときにしっかりと確認しましょう。

ただ、職場によっては介護職のボーナスカットやボーナスダウンはあるみたいです。

倒産しているデーサービス、経営難の施設も多いので、需要の多い介護職だからといって安心はできません。

今のご時世、ボーナスが貰えるだけで有難いかもしれません。

現役介護職の手取り月給を公開

およそですが、額面の約80%が手取りと言われています。

福祉施設介護員(全体)の平均月給22万9700円から計算すると

229700×0.8=183760


介護職の手取り月給:約18万3760円


さらに、介護職の手取り月給から年収を計算すると

183760×12+531700=2736820


介護職の手取り年収:約273万6820円


手取り年収が300万円に届かない介護職の現状をかなり厳しいと思います。

医療・福祉の世界は「患者さんのために」というのがモットーですが、それだけでは介護職は生きていけません。

そして、現役の介護職(デイサービス勤務)のリアルな給料明細を公開します。

基本給145000円
資格手当3000円
皆勤手当5000円
運転手当10000円
介護交付金23000円
通勤手当6800円
控除33253円
手取り月給159547円

知り合いの介護職に給料明細を見せてもらったときは愕然としました。

手取り15万円では一人暮らしはできませんし、結婚生活も不安になるレベルです。

デイサービスの介護職は夜間手当がないため、病院勤務と比べて給料は低くなってしまうのです。

介護職の給料が安い原因

介護職の給料が安い原因は専門性の低さにあると思います。

医師は診断・処方・手術など、医療の中心的な役割として大きな専門性をもっています。

看護師は医師の補助・医療処置・採血など、医療・福祉に欠かせない専門性をもっています。

リハビリ職はリハビリの評価・治療など、生活の質の向上に必要不可欠な専門性をもっています。

では、介護職はどうでしょうか。

患者さんに負担をかけない介助方法、病気にあわせたコミュニケーションスキルなど、介護に必要な専門的知識・技術はあります。

しかし、介護職の専門性は他職種にも再現しやすいのです。

介護職の専門性である介助方法やコミュニケーションはリハビリ職や看護師も仕事で使用します。

極端にいうと、自宅で介護をしているご家族も使用しているでしょう。

つまり、介護職の専門性はあることはありますが、再現性が高い(専門性が低い)のです。

看護師の業務はリハビリ職にはできません。

リハビリ職の業務は看護師にはできません。

なぜなら、それぞれの職種に専門性があって簡単には再現できないからです(そもそも法律で決められています)

介護職の業務は看護師・リハビリ職がやろうと思えばできます。

資格のない人が看護助手として働くことができるのですから、医療・福祉の有資格者にもできるはずです。

専門性が高いということは、それだけ価値も高くなって、給料も上がりやすい傾向にあります。

介護職が給料を上げるためには、自分の専門性を上げて、価値のある人物になるしかないのです。

関連記事:【介護職の辛いこと7選】辞めたいときに取るべき行動

【介護職の処遇改善】介護福祉士の給与が月額8万円上がる

平成29年12月8日に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」のなかで、介護人材の処遇改善として介護職員の給与について下記のように書かれています。

他の介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認めることを前提に、介護サービス事業所における勤続年数10年以上の介護福祉士について月額平均8万円相当の処遇改善を行うことを算定根拠に、公費1000億円程度を投じ、処遇改善を行う。

引用:内閣府HP-新しい経済政策パッケージ(平成29年12月8日)-

勤続10年以上の介護福祉士に月額8万円相当の処遇改善が実現されると、介護職の給料事情は大きく改善されます。

1000億円程度の財源を投じて、介護福祉士の処遇改善を行うとのことで、国は介護人材を確保するために必死です。

2016年度の約190万⼈に加え、2020年度末までに約26万⼈、2025年度末までに約55万⼈、年間6万⼈程度の介護⼈材を確保する必要があるらしいです。

現時点でも介護職員は不足していると思います。

職業別有効求人倍率(2017年)によると、介護関係職種は年平均の有効求⼈倍率が3倍を超えており、有効求⼈数も25万⼈を超えているとのこと。

介護サービス事業所における⼈⼿不⾜は強くなっています。

介護福祉士の処遇改善が実現されれば、雇用環境に追い風となるでしょう。

他の職種の給料もまとめているので気になる方はぜひご覧ください。

介護職の給料に不満を感じた方へ

この記事を読んで「介護職の給料が安い」という事実を理解していただけたと思います。

私の職場では介護職の愚痴といえば給料についてがほとんどです。

ただ、給料の愚痴を聞いていて思うのが、ほとんどの人が愚痴を言うだけで何も行動しないことです。

「給料が安い」と嘆くだけでは給料が上がりません。

あなたが行動しないかぎり給料は安いままです。

転職する

介護職の給料が不満なら転職するのはひとつの手段であり、介護の仕事にこだわる必要はありません。

私の知り合いには介護から美容関係の仕事に転職した人もいますし、普通のサラリーマンをしている人もいます。

医療・福祉の業界で介護職として働いても、貰える給料には限界があります。

月50万円とか、月100万円とか、夢のような給料は介護職では絶対に無理です。

介護職の給料の大元は国からの報酬です。

病院・施設が国から報酬をもらい、それを職員に給料として分配します。

国からの報酬以上の給料を介護職員に渡すと施設経営が破たんしてしまうので、介護報酬が決まっているかぎり介護職の給料の上限はなくなりません。

医療・福祉職種の給料水準に不満があるなら、他の分野に転職するしかないでしょう。

キャリアアップ

介護人材の処遇改善によって、勤続10年以上の介護福祉士は月8万円相当の賃上げがされるかもしれません。

今からキャリアアップを図ることで将来の給料アップにつながるのです。

今から介護の世界に飛び込む人は介護福祉士を取るべきでしょう。

介護職員初任者研修修了者(ホームヘルパー2級取得者)は介護福祉士へのキャリアアップを目指すべきです。

介護福祉士の給料が月8万円アップしたら、リハビリ職の給料なんて簡単に超えます。

株式投資をする

私はリハビリ職として働いていますが、変化のない給料に不満をもっています。

私は病院で働きながらお金を増やすために株式投資を始めました。

私がしているのはインデックス投資です。

インデックス投資は手間がかからないので、仕事をしながらでもほったらかしでお金を増やすことができます。

今の時代はパソコンとネット環境があれば簡単に投資が始められます。

やるのも自由、やらないのも自由。

ただ、貯金をしていても数十円の利息がつくだけでお金は全く増えません。

お金を増やしたいのなら、投資をしてお金に働いてもらうべきです。

関連記事:リハビリ専門職の投資成績を公開

まとめ

介護職の給料の安さは早急に解決すべき課題です。

介護の仕事にやりがいはありますが、やりがいだけでは生きていけません。

そして、給料に不満をいうだけでは何も変わらないので行動しましょう。

介護職にかぎらずですが、ほとんどの医療・福祉職種は他人まかせなのです。

給料が不満ならあなたが行動して、自分の給料を変えていくことが一番の近道だと思います。

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