このページでは介護職の辛いこと7選を紹介します。
「仕事が辛すぎて辞めたい」と思っている介護職は多いのではないでしょうか。
介護の仕事は「きつい、汚い、危険」の3Kが有名ですが、介護職は間違いなく辛い仕事だと思います。
介護職からの「つらい、しんどい、辞めたい」は心からの叫びです。
介護の仕事を辞めたいと考えている方は取るべき行動を参考にしてください。
介護職の仕事の辛さはデータに表れている
介護職の仕事の辛さはデータに表れており、他の医療職から見ても共感できます。
世の中に辛い仕事がたくさんありますが、介護職の辛さは飛び抜けていると思います。
辛い仕事を続けるのは難しく、辛さが限界に達したとき、人間は行動に移すのです。
離職率の高さ
他の業種と比べて、介護職の離職率は高いです。
平成29年度介護労働実態調査より、正社員において、産業全体の離職率は11.6%ですが、介護職の離職率は19.0%と高めです。
好きな仕事を辞める人は少ないと考えると、離職率の高さは介護職の辛さを表していると言えます。
「仕事が辛い=辞めたい」というのは正常の反応なので、辛い仕事の離職率が高くなるのは自然なことです。
家庭事情やキャリアアップなど、仕方のない離職もあるでしょうが、ほとんどは介護の仕事の辛さが原因だと思います
給料の低さ
他の職種と比べて、介護職の給料は低いです。
厚生労働省のデータによると、介護職の平均月給は約22万円で、手取りは約18万円とのことです(介護職の給料について詳しく知りたい方は関連記事をご覧ください)
関連記事:介護職の平均給料はいくら?手取り・ボーナス・年代別金額を紹介
介護の仕事は「きつい、汚い、危険」の3Kと言われますが、私は「給料が低い」を含めた4Kだと思っています。
福祉の仕事は患者さんのためと言いますが、生活するためにはお金が必要です。
正直いうと、給料が低いのは辛いです。
仕事はお金がすべてではありませんが、お金が大切なのは事実ですし、低い給料で働き続けると辛さが積み重なっていきます。
介護職の辛いこと7選を紹介
介護職の辛さはさまざまですが、どの職場でも同じようなことに悩んでいます。
ここでは介護職の辛いこと7選を紹介します。
介護職の環境を改善するためには、辛さの実態を把握することから始めましょう。
身体的疲労
介護の仕事は重労働なので、肩こりや腰痛で悩んでいる介護職は多いです。
患者さんの介助と言っても種類が多く、介護職は休みなく働いています。
- 起き上がり介助
- 移乗介助
- 排泄介助
- 入浴介助
患者さんの介助は身体を使いますし、毎日何十人の介助をするのは疲れます。
体重100kg近い男性を介助するのは大変ですし、介護職の身体的疲労が積み重なるのも無理ありません。
精神的疲労
介護職は「患者さんとのコミュニケーション」で神経をすり減らしています。
患者さんの気分を悪くしてはいけないので、言葉遣いには気を使いますし、機嫌を取るような振る舞いも必要となっていきます。
患者さんからのクレームは病院の評判にも関わってくるので、適当な患者対応をすることはできず、気を使い続ける介助は疲れるでしょう。
元々、介護職は身体的疲労が多いうえ、精神の疲れが合わさると、どうしても気が落ちてしまいます。
外から見ているとわかりにくいですが、介護職の精神的疲労は半端ではありません。
夜勤・休日出勤
病院勤務の介護職は夜勤と休日出勤を避けることができません。
夜勤と休日出勤には手当がつくので、悪いことばかりではないのですが、生活リズムが崩れるというデメリットがあります。
子育て、家族の世話、家庭の用事など、日中にしかできない作業がある人は、夜勤や休日出勤がストレスになるでしょう。
夜勤を続けると睡眠リズムが崩れて、身体の不調につながりますし、長期間にわたる不規則勤務は辛いと思います。
職場の人間関係
介護の職場は人間関係のトラブルが多く、職員間の問題が原因で退職を考える人もいるでしょう。
介護職の中でいじめがあったり、嫌がらせがあったり、喧嘩があったりと、人間関係の揉め事は厄介です。
人間関係の揉め事で職場に居づらくなったとき、仕事の精神的負担は半端ではありません。
人間関係のトラブルは改善するのが難しいうえに、ちょっとしたことで悪化するため、介護職の仕事の最も辛い部分かもしれません。
患者さんからのセクハラ
介護の仕事は患者さんと身体を密着させるので、人によってはセクハラを受けることがあります。
セクハラの被害は男性患者が女性職員にセクハラするケースが多いです。
- お尻を触られた
- 胸を触られた
- 気持ち悪い言葉を吐かれた
- 身体を密着させられた
女性の介護職のセクハラ被害は意外と多く、セクハラの被害者は心に大きな傷を抱えます。
患者さんや家族さんからの暴言やクレーム
介護の仕事をしていると、患者さんや家族さんからクレームを言われることがあります。
介護の仕事も接客業なので、ある程度のクレームは仕方ないのですが、なかには理解できないクレームもあるのです。
見に覚えのない文句を言われたり、むちゃくちゃな要求を言われたり、過度な不満を言われたりすると、誰でも身体と精神が疲弊していきます。
クレームを言われないように介護をするのも疲れますし、他人の文句を聞き続けるのは辛いです。
人手が少ない
さきほど、介護職の離職率は高いと言いましたが、離職率の高さは現場の人手不足につながります。
介護職の辛さが仕事離れに拍車をかけており、人手不足で廃業していくデイサービスは多いです。
高齢化社会において介護人材の不足は深刻な問題です。
現場の人手不足が続くと、介護職の負担が増えるので、離職率はさらに高くなるでしょう。
介護の仕事が辛くて辞めたいときに取るべき行動
辛い仕事を辞めたいと思うのは当たり前のことであり、辛いまま仕事を続けるのは地獄でしかありません。
介護職が辛いときは適切な行動を取ることが大切です。
辛いときの行動や考え方で、その後の人生が大きく変わります。
上司に相談する
介護職が辛くて辞めたいと思ったなら、上司に相談するのがひとつの手です。
仕事のできる上司であれば、親身になって話を聞いてくれて、あなたが抱えている悩みの改善策を提案してくれるはず。
上司に相談することで問題が改善するかもしれませんし、話を聞いてもらうだけでも気持ちは楽になるでしょう。
ただ、仕事ができない上司の場合、相談したところでショックを受けるだけです。
自分の立場を悪くしないために、上司の力量を見極めて相談してください。
仕事の位置づけを考える
介護の仕事だけでなく、世の中には辛い仕事がたくさんあります。
ほとんどの人が辛い仕事をこなして、生活するためのお金を稼いでいるのです。
介護の仕事を続けていきたいなら「生きていくために仕事をする」と気持ちを割り切ることも大切だと思います。
お金を稼ぐために少々の辛さは仕方がないと、気持ちを割り切ることができたら、仕事への向き合い方が楽になるかもしれません。
自分の中で仕事の位置づけが決まると辛いことも我慢できるものです。
キャリアアップを考える
キャリアアップで自分の地位を上げることができると、介護職の辛さを軽減できるかもしれません。
介護職の給料の低さは問題になっており、待遇改善の法案も議論されています。
最近でいうと、介護福祉士の資格を持っていて、なおかつ経験年数が10年以上の職員は、月額8万円の給料アップが検討されているそうです。
介護の仕事が辛いならキャリアアップを考えて、自分の立場を上げていくのがいいでしょう。
キャリアアップによって資格手当がつくと、給料の低さは改善されるかもしれません。
キャリアアップによって職域が広がると、身体的な疲労は軽減するかもしれません。
辛い現状を我慢しているだけでは何も変わりません。
自分から行動を起こすことで自分の道は開けるのです。
転職する
介護職の仕事がどうしても辛いなら転職するのが最善策かもしれません。
「仕事が辛いのは当たり前」という考え方は自分を追いつめるだけです。
ストレスの耐久性は人によって違うので、本当に辛いときはどうしようもないのです。
介護職の仕事が辛くて辞めたいなら、新しい居場所を探してもいいのです。
どうしようもなく辛いときは、何も気にせず逃げ出せばいいのです。
辛い仕事を無理に続けることほど辛いことはありません。
今すぐに転職しなくてもいいですし、転職サイトの登録から始めてもいいでしょう。
あなたに合った職場は必ずあります。
辞めたい時が辞め時と考えて、現状を変えるために動き出しましょう。
介護職の辛さは職場によって違う
私はいくつかの職場を経験しましたが、職場によって介護職の辛さは違います。
仕事のしやすい職場もあれば、仕事のしにくい職場もあって、介護職が抱える辛さは人それぞれです。
職員同士の関係が良い職場では、介護職が悩みを抱えることは少ないでしょう。
職員配置がしっかりとしている職場では、介護職が仕事に忙殺されることはないでしょう。
さらに言うと、病院や施設では部署によって辛さが違うので、すべての介護職がしんどい思いをしているとは言えないのです。
現在、介護の仕事をして辛いと感じている人も、環境を変えれば気持ちが一変するかもしれません。
まとめ
辛い仕事は世の中にあふれていますが、介護職の仕事は特に辛いと思います。
人手不足と給料の低さは介護職の辛さを増大させますし、自分の力で状況を改善できないのがもどかしいでしょう。
ただ、現在の仕事が辛いとしても、行動次第で環境は変えられます。
- 信頼できる人に相談する
- 仕事の位置づけを考える
- キャリアアップを考える
- 転職する
辛い仕事を我慢して続けるのもひとつの手ですが、状況を打破するために行動するのもひとつの手です。
辛いときは何事もマイナス思考になりがちですが、ひとつの行動を変えるとプラス思考になれるかもしれません。
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