このページではウォール街のランダム・ウォーカーのレビューを紹介します。
ウォール街のランダム・ウォーカーは投資のバイブルであり、1973年の初版以来、150万部を超えるベストセラーです。
ゆっくりでもいいから、確実にお金持ちになりたい人は読んでみてください。
関連記事:【後悔のない人生の手引き】あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問の要約レビュー
ウォール街のランダム・ウォーカーは投資のバイブル
ウォール街のランダム・ウォーカーは洋書の翻訳版なので本文情報は外国のものです。
本の内容を簡潔に紹介するのは難しいのですが、基本的な内容は以下のとおり。
- 株式投資について
- 世界のバブル
- 1960~2000年代の経済・相場状況
- テクニカル分析とファンダメンタル分析
- テクニカル分析を解説
- ファンダメンタル分析を解説
- 投資リスク・分散投資
- 行動ファイナンス
- 効率的市場理論
- インフレと株式・債券
- インデックス投資戦略
ウォール街のランダム・ウォーカーは濃密な480ページです。
インデックス投資の知識にかぎらず、さまざまな投資理論に対しての知識も書かれているので、広く勉強になります。
私が初めて読んだ感想は「500ページ近いボリュームがあり、内容も濃いので投資初心者がすべてを理解するのは難しい」です。
しかし、投資初心者でも著者の主張はなんとなくわかります。
投資初心者は本書に関して「なんとなくだけどインデックス投資がいいのかな」ぐらいの理解でも十分だと思います。
前半部分が退屈な人は後半の「投資家のライフスタイルと投資戦略」から読み始めるのがおすすめです(そこにインデックス投資の神髄が詰め込まれています)
ウォール街のランダム・ウォーカーを読むべき理由
ウォール街のランダム・ウォーカーを買って損はありません。
以下より、おすすめポイントを紹介します。
濃密な内容の投資本
「投資初心者が本書の内容を理解するのは難しい」と言いましたが、それだけ本書の内容が濃密だということです。
インデックス投資の情報だけでなく、株式市場の歴史、ファンダメンタル分析、テクニカル分析などの投資理論についても書かれています。
150万部以上売れているベストセラー本だけあって読み物としても面白いです。
著者がインデックス投資への批判を詳しく読み解いたり、物事を批判的にとらえて記述・構成している部分が多いので勉強になります。
バブル(市場の狂気)を解説
チューリップバブル、南海泡沫事件、暗黒の木曜日、住宅バブル、インターネットバブルなど、市場の狂気について書かれている部分はすべての投資家が読むべきだと思います。
どのようにバブルが膨れ上がって、どのようにバブルが破裂するのか。
なぜ人は過ちを繰り返して、株価の上昇と暴落を導く、砂上の楼閣をつくるのか。
ウォール街のランダム・ウォーカーは異常な投機ブームを解説してくれます。
20代の私は日本のバブルを経験していませんし、インターネットバブル、リーマンショックなども詳しくは知りません。
これから投資を続けていくうえで、市場の狂気を知っておくことは大切です。
データで示されているので説得力がある
ウォール街のランダム・ウォーカーは数字データ・チャートデータを用いて解説されているので、とても説得力のある内容になっています。
例えば
1969年始めに1万ドルでS&P500インデックスファンドを購入したAさんは、すべての配当収入も機械的に再投資して、2010年まで持ち続けたとしよう。その結果、Aさんの1万ドルは46万3000ドルに増えたのだ。一方、Bさんは、プロのファンドマネジャーが運用する株式投資信託の平均を買って持ち続けたとしよう。その結果は、25万8000ドルである。この差に注目していただきたい。
ウォール街のランダム・ウォーカー【第10版】
上記のように数字データを用いて比較しているので読んでいても面白いです。
投資初心者も数字で示してくれると理解しやすいでしょう。
良心的なインデックス指南書
本書は投資初心者にもインデックス投資の有益さがしっかりと伝わる内容です。
私はウォール街のランダム・ウォーカーを読んでインデックス投資を始めました。
- リスクとリターン
- 分散投資
- ドルコスト平均法
- リバランス
- リスク許容度
- 資産配分
ウォール街のランダム・ウォーカーでは、インデックス投資の実践に必要な知識はしっかりとカバーされています。
本書がインデックス投資のバイブルと言われるのも納得の内容です。
ウォール街のランダム・ウォーカーの注意点
ウォール街のランダム・ウォーカーを読むうえでの注意点を紹介します。
あくまで私(投資初心者)の視点なのでご了承ください。
投資初心者には難しいかも
私が初めて読んだとき、見慣れない言葉と膨大な活字の量に圧倒されました。
金融・証券用語が解説もなしにたくさん出てくるので、初心者がすべてを理解するには時間がかかります。
「効率的市場理論って何!?」「ベータって何!?」みたいな感じが頻発していました。
インデックス投資に興味を持った友達にウォール街のランダム・ウォーカーを貸したことがあるのですが1日で返ってきました。
「とにかく最後まで読んでみて!」と勧めたのですが、投資戦略について書いてある第13章まで到達することなくリタイヤしました。
見慣れない言葉、わからない言葉が続くと読む気力がなくなっていきます。
ウォール街のランダム・ウォーカーは良書なのですが、わからないイライラに耐えれない人は読了が難しいかもしれないです。
洋書の翻訳版である
ウォール街のランダム・ウォーカーは洋書の翻訳版なので、本文内容が外国の情報であることが多いです。
- カタカナ表記の人名、企業、証券用語が読み慣れない
- 外国の例えやジョークがわからない
- 情報を日本に当てはめられない
特にカタカナの表記を読むのが私は苦手でした。
カタカナが続いたり、意味がわからなくて嫌になったら、問答無用で読みとばしていました。
紹介される制度は外国のものなので、日本に当てはめることのできない情報も多かったです。
インデックス投資の誤解
ウォール街のランダム・ウォーカーではインデックス投資の実践方法について、誤解を招くような表現があるので気をつけてください。
以下より、簡単に紹介します。
【長期投資でリスクが下がる】
「リスクは投資期間に依存する」の項目に、長期投資でリスクは下がるという内容があります。
内容的にはデータを用いて説明し、元本割れの確率は下がっているので大きな間違いではありません。
ただ、これだけで「長期投資でリスクは下がる」と認識してしまうのは危険です。
正確にいうと長期投資でリスクは下がりません。
投資初心者は長期投資とリスクの関係について、しっかりと理解しておきましょう。
関連記事:長期投資でリスクが下がらない理由を解説
【ドルコスト平均法が万能である】
ウォール街のランダム・ウォーカーではドルコスト平均法が紹介されています。
「ドルコスト平均法は、決して株式投資のリスクを取り除く万能薬ではない」と本文中に述べられているので内容的に大きな問題はないです。
ただ、もう少し情報をカテゴライズして書いてもらいたかった。
デメリットはさらっと書かれているし、メリットが強調されている印象を受けました。
ドルコスト平均法に都合の良い数字データを用いて紹介されていたので、投資初心者は「ドルコスト平均法って最高なの!?」と勘違いしてしまうかもしれません。
関連記事:ドルコスト平均法が気休めである理由を解説
【年代別の推奨ポートフォリオ】
投資戦略のなかで、20代、30・40代、50代、60代の人たちに推奨されるポートフォリオが紹介されています。
若い人ほど大きいリスクをとって、年齢とともにリスクを減らしていくのが最善とのこと。
そのため、20代の人たちには非常にアグレッシブな投資方針がおすすめされています。
確かに、若いほど収入でカバーできそうだけど、人によって生活環境や金銭感覚は違います。
どれだけのリスクを受け入れられるのかは、人それぞれなので参考程度にするべきです。
関連記事:【簡単に人生の質を上げる本】エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にするの要約レビュー
ウォール街のランダム・ウォーカーとの出会い
私はウォール街のランダム・ウォーカーを購入していません。
兄の部屋を掃除していたら、ウォール街のランダム・ウォーカーを見つけたので、正確にいうと兄の本をパクった形です。
見つけたときは150万部以上も売れている投資本だとは知りませんでした。
私がウォール街のランダム・ウォーカーを読んでみようと思ったのは、一番最初のページが衝撃的だったからです。
「個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり、プロのファンドマネジャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックスファンドを買ってじっと持っているほうが、はるかによい結果を生む」
ウォール街のランダム・ウォーカー【第10版】
ウォール街のランダム・ウォーカーの冒頭の文章に引き込まれました。
買ってじっと持っているのがなぜいいのか?
持っているだけなら私にもできるんじゃないか?
気がついたら兄の部屋の掃除をほったらかして、「ウォール街のランダム・ウォーカー」に夢中になっていました。
関連記事:【400万部のベストセラー】チーズはどこへ消えた?の要約レビュー
ウォール街のランダム・ウォーカーは人生を変えてくれた本
私がインデックス投資を始めたきっかけはウォール街のランダム・ウォーカーです。
ウォール街のランダム・ウォーカーと出会わなければ、投資を始めていなかったと思います。
ウォール街のランダム・ウォーカーは私の人生を変えてくれた本です。
ウォール街のランダム・ウォーカーを読んでから、ネットでインデックス投資について調べて、証券口座を開いて投資を始めました。
「もっと早く出会うことができたら。。。」と後悔することはありますが、20代のときに出会えたので良かったです
大学生のころに本書を読むのがベストだったと思います。
関連記事:【日本版インデックス投資のバイブル】お金は寝かせて増やしなさいの要約レビュー
まとめ
ウォール街のランダム・ウォーカーはインデックス投資家に語り継がれるバイブルです。
投資知識やバブル経済について解説されている部分は参考になるので、「投資を楽しみたい!」と思っている人は買うべきでしょう。
最後にウォール街のランダム・ウォーカーを的確に表現している文章が本文中にあったので紹介します。
本書は「投機家」にとっては何の役に立たないことを、あらかじめお断りしておきたい。一晩で大金持ちになることを狙うような人たちは、これを読んでも無駄である。実際、この本にもし副題をつけるとすれば、それは「ゆっくりと、しかも確実にお金持ちになる本」というようなものであろう。
ウォール街のランダム・ウォーカー【第10版】
ゆっくりと確実にお金持ちになれたら最高です。
ウォール街のランダム・ウォーカーは投資初心者こそ読むべき。
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