このページでは投資信託の危険性をわかりやすく解説します。
投資信託は少額から投資ができるので個人投資家にとって便利な金融商品です。
投資信託を利用すれば100円から投資ができるので、投資初心者や一般家庭でも気軽に投資を始めることができます。
しかし、投資信託の危険性はゼロではありません。
投資信託の危険性を理解せず資産運用にチャレンジしているのなら、お金を減らしてしまう可能性は高いです。
投資信託の危険性をしっかりと理解することで、資産を安全に増やすことができるのです。
投資信託の5つの危険性(リスク)
投資信託の運用に影響を与えるリスクを紹介しておきます(みずほ証券HPを参考)
価格変動リスク | 【金融商品の値動きによるリスク】景気動向、企業業績、為替相場などさまざまな要因によって金融商品の価格は変動する。 |
金利変動リスク | 【金利と債券価格の変動によるリスク】一般的に金利が上がると債券価格は下落し、金利が下がると債券価格は上昇する。 |
信用リスク | 【元本や利子が予定通りに支払われないリスク】企業の経営・財務状態が悪くなると株式、債券、投資信託等の金融商品の価格は下落する。 |
為替変動リスク | 【為替相場の変動によるリスク】円高・円安によって外貨建ての金融商品の価値が変動するリスク。 |
カントリーリスク | 【国の信用リスク】国の政治や経済、社会情勢により変動するリスク。 |
上記のリスクは投資信託にかぎらず、すべての資産運用に大きく関係してくるので知らない人は要注意です。
投資家が上記のリスクをどれくらい許容できるかによって資産運用のリターンが決まります。
これから投資信託を始める方はしっかりと把握しておくべきです。
(※上記に流動性リスクを加えることもあります)
流動性リスクとは、売買が極端に少なくなることで取引が成立せず、売りたいときに売れない可能性があるということ。例えば、企業の不祥事などによる上場廃止が原因で、その企業の株式の出来高が極端に減少し、値がつかず売却できないという事態が起こることがある。
引用:SMBC日興証券HP
投資信託の運用における危険性
一般的に危険性とは悪いことが起こる確率のことを言います。
- 交通事故にあう確率
- おみくじで大凶をひく確率
- 天気予報で雨が降る確率
「危険性=悪い」というイメージがあり、危険性が少ないことを好むのは社会生活においては正しいです。
しかし、投資信託の運用において危険性の考え方が少し違います。
危険性はリスクと言い換えることができるのですが、投資におけるリスクはリターンのばらつきを示すのです。
リスクとは、投資において「結果が不確実であること」を意味する。具体的には、収益(リターン)のばらつきを指す。
引用:投資信託協会HP
リターンとは運用によって得られる収益のことです(リターンがマイナスの場合もあります)
リスクはリターンのばらつきではわかりにくいので、イメージしやすいように例を挙げて説明します。
下表は投資信託の週ごとのリターンです。
週 | リターン |
1週目 | +20% |
2週目 | -45% |
3週目 | +15% |
4週目 | -30% |
見てわかると思いますが、リターンの変動が激しいです。
1周目はプラスかと思えば、2週目は大きなマイナスです。
そして、3週目にプラスへ転じたと思えば、4週目にはまたマイナスになっています。
このリターンのばらつきの大きさが投資信託運用のリスクです。
上表の投資信託でいうと、リターンのばらつきが大きいのでリスクは大きいと解釈できます。
では、投資信託の週ごとのリターンが下表のようだった場合、リスクはどうなるのでしょうか?
週 | リターン |
1週目 | -5% |
2週目 | -5% |
3週目 | -5% |
4週目 | -5% |
極端な例ですが、週ごとのリターンにばらつきはありません。
リスクの観点からいうと、ばらつきが小さいのでリスクは小さいと解釈できると思います(ただし、期待リターンはマイナスなのでリスクが小さくても誰も投資しません)
例のように投資信託の運用におけるリスクとはリターンのばらつきを示すのです。
投資信託の運用におけるリスクとは、プラスリターン・マイナスリターンの確率ではなく、リターンの振れ幅のことを指します。
投資信託のリスクとリターン
投資信託にかぎらずですが、リスクとリターンは表裏一体の関係にあります。
投資信託の運用において、リスクとリターンの関係性を理解しておくことは超重要です。
投資信託のリスクとリターンの関係は以下のとおりです。
- リターンを得るためにはそれ相応のリスクを取る必要がある
- 投資信託のリスクとリターンは商品によってさまざまである
- リスク許容度の把握は投資信託の運用に必要不可欠
リスクとリターンを誤解していると、取り返しのつかない損失を抱えてしまうかもしれません。
投資信託のリスクと標準偏差
投資信託のリスクを理解するうえで標準偏差の知識はとても大切です。
標準偏差を知らないと安全な資産運用ができないといっても過言ではありません。
投資信託のリスクと標準偏差の関係は以下のとおりです。
- 標準偏差とは投資リスクの指標であり、投資信託のリターンのばらつきを表す
- 標準偏差を理解している投資家は適切な資産運用ができる
- 標準偏差を使えば最大損失金額を把握することができる
標準偏差が理解できると資産運用の視野が広がるでしょう。
標準偏差を使えばあなたの資産運用の最大損失額を計算することができるので、これから投資を始める方は必見だと思います。
投資信託のリスクは低いのか
「投資信託は株式と比べてリスクが低い」と宣伝する金融関係者はいますが、リスクのバカ高い投資信託は存在するので注意してください。
リスクが低い投資信託はありますが、リスクが高い投資信託もあります。
危険性の高い投資信託を選んでしまったら、あなたは資産を減らすことになるでしょう。
質のよい投資信託(インデックスファンド)を利用すれば、リスクをコントロールしながら、自分に合った資産運用をすることができるはずです。
関連記事:投資信託のリスクは低いという言葉に騙されてはいけない
投資信託のリスクを分散する方法
投資信託の運用において、リスクはできるだけ分散したいと思います。
分散投資を活用すると投資信託のリターンを維持したまま、リスクだけを分散することができるのです。
投資信託のリスク分散のポイントは以下のとおりです。
- 投資対象の分散を第一に考える
- 投資対象の数は多いほうがいい
- 投資比率の偏りは少ないほうがいい
投資信託を利用すれば投資初心者でも手軽に分散投資をすることができます。
関連記事:投資信託のリスクを分散する方法を解説
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