おひとりさまの老後資金はいくら必要なのかアンケートした結果

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おひとりさまの老後資金はいくら必要なのかお金の話

このページではおひとりさまの老後資金はいくら必要なのかを紹介します。

アンケート結果をもとにして、おひとりさま老後のお金について以下の情報をまとめています。

  • 老後生活についての考え方
  • 老後を心配する理由
  • 老後を心配しない理由
  • 老後に必要な生活費
  • 老後に必要な貯金
  • 老後の生活費の作り方

おひとりさまの老後を不安に感じている人は多いと思いますが、有意義な生活には豊富な老後資金が必須です。

老後を迎える前にお金の問題はできるだけ解決しておきましょう。

※「令和元年 家計の金融行動に関する世論調査」より引用。
※調査対象は20歳以上70歳未満の単身で世帯を構成する者。
※調査方法はインターネットモニター調査。

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おひとりさまの老後生活について

はじめに、おひとりさまの老後生活に対する意識調査を紹介します。

おひとりさまの老後を心配する人はどれほどいるのでしょうか。

年代別のおひとりさま老後に対する考え方は以下のとおり。

それほど心配しない心配である多少心配である非常に心配である
20代13.1%86.7%37.2%49.5%
30代11.0%89.0%29.5%59.6%
40代11.4%88.6%26.4%62.3%
50代16,2%83.8%26.8%57.0%
60代19.1%80.9%35.3%45.6%

独身世帯のほとんどが老後生活を心配しており、20代の若い時期から老後を心配している人もたくさんいるのです。

また、心配する人の半数以上が「非常に心配」という結果になっています。

「ちょっと心配かな~」ではなく、「本当に心配している」という感じで、おひとりさま老後の先行きの暗さを表しています。

ただ、年収によっておひとりさま老後の先行きの暗さは変わるのです。

年収別のおひとりさま老後に対する考え方は以下のとおり。

それほど心配しない心配である多少心配である非常に心配である
収入はない17.1%82.9%23.1%59.7%
300万未満12.2%87.8%29.7%58.1%
300~500万未満12.2%87.8%35.3%52.5%
500~750万未満23.9%76.1%43.1%33.0%
750~1000万未満36.4%63.6%34.1%29.5%
1000万~1200万未満50.0%50.0%37.5%12.5%
1200万以上52.9%47.1%29.4%17.6%

年収が増えるほど老後を心配しない人の割合は増えていき、心配度が変わるボーダーラインは年収1000万円と思われます。

年収1200万円以上の半数は老後を心配しないという結果です。

お金持ちの老後生活が豊かなのは当たり前ですが、お金の精神安定剤としての効果が顕著に示されています。

関連記事:年代別の貯蓄額は平均いくら?中央値・貯蓄率・目標額を紹介

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おひとりさまの老後を心配する理由

おひとりさま老後を心配する人は多いですが決定的な理由は何でしょうか。

おひとりさま老後を心配する理由は以下のとおり。

20代30代40代50代60代
十分な金融資産がない73.0%76.7%79.7%76.4%76.6%
退職金が十分ではない19.6%26.2%24.6%19.9%7.7%
年金や保険が十分ではない55.2%60.5%50.3%54.4%67.9%
物価の上昇があり得る19.5%30.3%22.3%18.7%21.1%
老後の備えが不足している30.9%35.4%32.1%36.6%34.7%
収入の見込みがない8.8%16.4%15.9%16.0%13.4%
家賃の上昇が見込まれる7.5%12.8%5.9%7.6%4.9%
マイホームを持っていない6.3%10.5%7.7%5.1%3.6%
子供からの援助がない7.0%14.4%12.1%9.1%13.4%
その他8.0%8.5%11.5%10.9%13.2%

「金融資産がない」「年金がない」「老後の備えがない」といったお金の心配が上位を占めています。

しかし、考えてみるとほとんどの老後不安はお金に関係しており、お金があれば解決できることばかりなのです。

老後資金が十分にあれば、退職金、年金、物価上昇、家賃などを心配する必要はありません。

つまり、おひとりさま老後を安心に過ごすためにはお金が大切だということです。

「子供の援助がない」「その他」に該当する部分として、病気になったときの介護が挙げられます。

おひとりさまが病気になったとき、周りに介護してくれる人がいないと大変です。

買い物、身の回りの世話、通院、公的手続きなど、病気を抱えた独身が一人ですると考えたら心配だと思います。

関連記事:独身が天涯孤独の老後を幸せにするためやるべきこと4選

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おひとりさまの老後を心配しない理由

老後を心配する人が多数ですが、なかには心配しない人もいます。

おひとりさま老後を心配しない理由は以下のとおり。

20代30代40代50代60代
十分な金融資産がある14.0%14.6%14.0%20.3%43.2%
退職金が十分ある12.8%2.1%0.0%12.5%8.1%
年金や保険が十分ある19.8%8.3%16.0%39.1%52.3%
物価の上昇はあり得ない14.0%4.2%10.0%12.5%9.9%
老後の備えがある9.3%12.5%16.0%14.1%12.6%
収入の見込みがある7.0%6.3%6.0%9.4%2.7%
不動産収入の見込みがある1.2%2.1%2.0%4.7%7.2%
子供の援助がある0.0%0.0%0.0%0.0%1.8%
親の資産がある8.1%6.3%4.0%4.7%3.6%
その他43.0%60.4%50.0%37.5%23.4%

老後を心配しない理由については、心配する理由の裏返しである部分が多いです。

老後を心配する人が持っていないものを持っている人は老後を心配しないということ。

気になるのは老後を心配しない理由として「その他」の割合が最も多いことです。

お金の有無に関係なく、老後を心配しない人が多いわけで、「その他」の詳細な理由が気になります。

あくまで推測ですが、「その他」の理由には、「生活保護があるから」「なんとかなりそうだから」「長生きしないから」などが挙げられるのでしょうか。

関連記事:40代独身の借金額は平均いくら?4割の人が生活に困って借りている

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おひとりさま老後に必要な予想生活費

年代別のおひとりさま老後に必要な予想生活費は以下のとおり。

予想生活費なので「老後にはこれくらい必要かな」というアンケート結果です、

老後に必要な予想生活費(1ヶ月)
20代40万円
30代28万円
40代23万円
50代25万円
60代21万円

20代が考える老後の生活費は40万円となっており、30~60代の20万円台と比べて大きくかけ離れています。

ここからわかることは、若い世代ほど豊かな老後を願っていることです。

「これくらいの老後生活費があればいいな」という願望がアンケート結果に表れているのでしょう。

20代が老後の生活費を予想するのは難しいと思いますが、老後の生活費40万円は一般的ではありません。

さらに、年収によって老後の予想生活費は大きく変わります。

年収別のおひとりさま老後に必要な予想生活費は以下のとおり。

老後に必要な予想生活費(1ヶ月)
収入はない37万円
300万円未満27万円
300~500万未満28万円
500~750万円未満28万円
750~1000万未満20万円
1000~1200万未満25万円
1200万以上88万円

収入のない人が老後の生活費を高く見積もるのはわかるのですが、年収1200万以上の人の予想生活費は88万円と驚きの結果です。

年収1200万円以上の生活を老後も続けようと思ったら、月88万円の生活費が必要だということでしょう。

年収によって生活レベルが異なるのは当たり前ですが、贅沢な生活に慣れてしまうとお金を失ったときが大変です。

おひとりさまの老後に必要な貯金額

年代別のおひとりさまの老後に必要な貯金額は以下のとおり。

「老後までに準備しておくべき貯金額はいくらか」というアンケート結果です。

老後に必要な貯金額
20代1647万円
30代2104万円
40代1952万円
50代2074万円
60代1912万円

年代によって多少の金額差はありますが、老後に必要な貯金は2000万円前後だと思っている人が多いです。

「老後2000万円」というワードが注目を浴びましたが、あれは二人暮らしの場合であって、独身の場合は老後資金をもう少し抑えられます。

おひとりさまの老後を健康に暮らすことができれば、2000万円の貯金がなくてもそれなりに暮らせるでしょう。

ただ、年収によって老後までに求める貯金額は異なります。

年収別のおひとりさま老後に必要な貯金額は以下のとおり。

老後に必要な貯金額
収入はない1463万円
300万円未満1612万円
300~500万未満2023万円
500~750万円未満2675万円
750~1000万未満4463万円
1000~1200万未満5875万円
1200万以上5037万円

収入のない独身世帯の貯金額が最も少ないことに驚きですが、質素な生活が可能だからこその結果でしょう。

年収の少ない独身は倹約生活が身についているので、生活レベルを低く保ったまま老後を過ごすことができます。

しかし、年収の高い独身は生活レベルを下げることに抵抗を覚えるので、老後までにできるだけ多くの貯金が必要なのです。

老後の生活費はどうやって用意するのか

おひとりさまは老後の生活費をどうやって用意するのでしょうか。

年代別のおひとりさま老後における生活資金源は以下のとおり。

20代30代40代50代60代
就業による収入63.2%60.3%61.4%52.4%36.0%
公的年金54.5%50.2%48.6%61.0%78.1%
企業年金・個人年金36.7%27.4%23.6%26.3%32.0%
貯金の取り崩し20.6%26.5%22.3%25.1%27.5%
利子配当所得6.5%10.7%6.4%6.3%10.0%
不動産収入2.5%3.4%1.8%2.0%4.8%
子供からの援助1.1%1.1%0.2%0%1.7%
公的援助9.1%11.0%14.3%14.2%10.2%
その他10.4%11.4%12.5%13.9%10.3%

若い世代ほど働いて老後資金をカバーしようと思っており、シニア世代ほど年金で老後資金をカバーしようと思っています。

若い世代は年金に期待していないので、老後資金を自分で稼ぐ意識が強いのでしょう。

利子配当所得の割合も意外と高いですが、不労所得があれば老後は楽になります。

利子配当所得や不動産収入などの不労所得は、年収が高い人ほど活用できており、老後の貧富格差が広がっている要因です。

おひとりさまの老後を有意義に過ごしたいなら、早いうちから不労所得の構築に励みましょう。

まとめ

おひとりさまの老後資金は年代や年収によって異なります。

おひとりさま老後について若い世代の気持ちは以下のとおりです。

  • 老後は心配している
  • 金融資産がないから老後が心配
  • 老後に必要だと思う生活費は40万円
  • 老後に必要だと思う貯金額は1647万円
  • 老後資金として年金は信用できない
  • 老後資金は自分で稼ぐ必要がある

20代から老後不安を抱えている人は多くて、おひとりさまの老後は安泰だとは言えません。

しかし、年収別で見たとき、年収が高い人ほど老後不安は少ない結果となっており、精神安定剤としてのお金の役割を実感できます。

年収が高い人は老後に求める生活費や貯金額も高いのですが、利子配当所得や不動産収入も確保できているため、老後に大きな不安を持っていないのです。

不安を軽減したいなら、年収が低い人でも老後資金の対策として、不労所得の活用を検討するべきでしょう。

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