【作業療法士はいらないのか】OTの失業リスクを紹介

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【作業療法士はいらないのか】OTの失業リスクを解説理学療法士・作業療法士

このページでは作業療法士の失業リスクを解説します。

私は作業療法士になって数年ですが、作業療法士の今後や働き方について思うところがあります。

作業療法士の資格を取れば将来は安泰という考えをもっている人は多いと思います。

しかし、将来的に作業療法士はいらないと言われる可能性があるのです。

多くの作業療法士が失業する日がくるかもしれません。

作業療法士はいらないと宣告されてから後悔するのではなく、今からできるかぎりの準備をしておきましょう。

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すべての作業療法士がいらないわけではない

記事タイトルに「作業療法士はいらない」とありますが、すべての作業療法士がいらないわけではありません。

今の時代も、これからの時代も、作業療法士は必要です。

作業療法士の仕事内容を考えたら、作業療法士はいらないと言い切ることはできません。

作業療法士は素晴らしい職業であり、作業療法士は誇り高い仕事です。

この世から作業がなくならないかぎり、作業療法士の生きる道はあります。

しかし、一部の作業療法士がいらないと宣告される可能性はあるのです。

生き残る作業療法士と淘汰される作業療法士に分かれる未来はあり得ます。

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一部の作業療法士がいらない理由

すべての作業療法士がいつまでも安心して仕事できるとは思っていません。

以下より、作業療法士の失業リスクを紹介します。

作業療法士になれば将来安泰というのは古い考えです。

作業療法士の大多数は公的保険内で働いている

多くの作業療法士が病院や施設に勤務しているということは、作業療法士の大多数は医療・介護保険内で働いているということです。

つまり、ほとんどの作業療法士は公的保険から給料をもらっているのです。

公的保険内で働いているかぎり、診療報酬・介護報酬の改定によって報酬が減らされるリスクからは逃げられません。

国がリハビリ職種の報酬(加算)を減らした場合、病院・施設の作業療法士は稼げる金額が減るわけです。

病院・施設にも経営がありますから、稼げなくなった職種に高い給料を払うわけにはいきません。

リハビリ職種の報酬(加算)の減少は、病院・施設の利益減少につながり、最終的には作業療法士の給与減少に直結する可能性があるのです。

2018年1月発行の「日本作業療法士協会誌」によると、2017年12月1日現在の作業療法士有資格者数は84947名とされています。

国という後ろ盾がいなくなり、リハビリが保険外となった場合、8万人の作業療法士は生き残れるでしょうか。

診療報酬・介護報酬が削減されて、稼ぐことができなくなった作業療法士を病院や施設がリストラする時代がくるかもしれません。

少子化によってリハビリの対象が減少する

作業療法士にとって少子化問題は重要です。

高齢化のピークが過ぎると高齢者人口は減りますが、少子化によって出生数も減っているので、結果的に日本の人口が減っていきます。

つまり、医療・介護職が意識しておくべきことは高齢化のピークが過ぎたあと、医療・介護の主対象者(高齢者)が減っていくということです。

国は2025年にあわせて、医療・介護職の働き手を増やそうとしていますが、高齢化のピーク後は働き手が余ると想像できます。

作業療法士は毎年4000~6000人ほど増えていくわけですが、主対象者(高齢者)が減っていくなかで、需要と供給のバランスを保つことができるのでしょうか。

いつの日か作業療法士が余りすぎて、作業療法士はいらないと言われるかもしれません。

AI(人工知能)の代替

「作業療法士の仕事はAI(人工知能)に代替されにくい」と言われていますが、リハビリ分野にAI・ロボットが介入してくるのは間違いないでしょう。

  • リハビリロボット
  • 介護ロボット
  • 人工知能による診察

AI(人工知能)は医療・福祉の分野にもっと活用されるはずです。

作業療法のすべてがAIに代替されることはないでしょうが、業務の一部はAIに移行していくかもしれません。

AIを利用したリハビリ機器、リハビリロボットによって、作業療法士の役割が減少する可能性もあります。

AI・ロボット技術を避けていた作業療法士は活躍できる範囲が小さくなるでしょう。

AIが主流となったリハビリ分野で、AI・ロボット技術が使えない作業療法士はいらないと言われるかもしれません。

健康が当たり前ではない

作業療法士にかぎらずですが、健康と失業は密接に関係しています。

突然の交通事故や病気によって、今までの仕事が急にできなくなるかもしれません。

両腕が使えなくなったら、両足が使えなくなったら、脳の障害を抱えたら、リハビリの仕事を続けていくのは難しいと思います。

  • 両腕が使えなくなった作業療法士
  • 車椅子生活となった作業療法士

酷な表現になりますが、大きな障害を抱えた作業療法士は、従来のような病院・施設での作業療法を提供することはできません。

身体は資本です。

理学療法士、作業療法士にかぎらず、医師、看護師、介護福祉士、ケアマネジャーなどにも当てはまります。

それだけでなく、サラリーマン、学校の先生、研究者、大工、アスリート、テレビタレントなどにも当てはまります。

昨日までしていた仕事が急にできなくなるかもしれない。

今日の朝まで動いていた身体が動かなくなるかもしれない。

病気・障害を抱えて今までの仕事ができなくなるケースは多いです。

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作業療法士の将来の不安材料

作業療法士はいらないと言われないために、作業療法士の不安材料は把握しておくべきです。

ここで紹介することがすべてではありませんが、代表的な公的保険と少子高齢化について簡単に説明します。

公的保険と少子化高齢化の現状と中身を理解しておきましょう。

医療保険・介護保険の崩壊

医療保険と介護保険が国の財源を圧迫している現状を見てみます。

下記の円グラフは国の一般会計歳出額の内訳です(2019年度当初予算)

引用:国税庁HP

黄色い部分が社会保障費であり、医療、福祉、年金、介護、生活保護などの公的サービスの費用です(医療保険・介護保険の費用も社会保障費に含まれています)

パッと見てわかるように、大部分を黄色(社会保障費)が占めています。

次のグラフは社会保障費の推移です。

引用:国税庁HP

社会保障費は右肩上がりで増えており、令和7年の医療・福祉の増加率には驚きます。

社会保障費は年々増加していき、国の負担も増えていくと予想できます。

そして、問題なのが日本は国債という名の借金を抱えていることです。

最初の円グラフで紹介した歳出額とは国から出ていくお金です。

それとは反対に、国に入ってくるお金を歳入額といいます。

驚くことに、上記と同じ年度の歳入額(国に入ってくるお金)のうち、約32%が借金(国債など)でカバーされているのです。

最初の円グラフを見ていただくと歳出額の国債費(借金の返済)は23.2%です。

つまり、国は32%を借金して23%を返済しているので、約9%の借金が毎年増えているということ。

現状で借金が増えているのに、高齢化で社会保障費が増え続けたらどうなるのか。

医療保険・介護保険はパンクするかもしれません。

少子高齢化と日本人口の減少

下記は高齢化の推移と将来の推計をあらわしたグラフです。

引用:内閣府「平成29年版高齢社会白書」

グラフをみると、青(65~74歳)と紫(75歳以上)の割合は増加しており、緑(0~14歳)と赤(15~64歳)の割合は減少していることがわかります。

赤い点グラフは高齢化率(65歳以上人口割合)を示しており、綺麗な右肩上がりで2025年には30%に達すると予想されています。

そして、全体の棒グラフ(日本総人口)は小さくなるのです。

2050年には日本人口が1億人を下回ると予想されています。

人口統計はとても正確なデータだと言われているので、高齢化と人口減少が起こらないと願っても無駄です。

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作業療法士が生き残る道はある

作業療法士の未来は安泰ではありませんが、悲観的になる必要はないのです。

作業療法士の失業リスクを取り除くことは難しいけど、対策することは個人の力で可能です。

人間には無限の可能性がありますし、作業療法士にも無限の可能性があります。

「私たちは何者にでもなれる可能性がある」

失敗するのが怖いと自分の可能性を抑えこんで、何も挑戦しなければ時代に取り残されていくと思います。

作業療法士の資格に縛られる必要はありません、

だって、あなたは何者にでもなれるから。

作業療法士の価値を高めるために転職する

作業療法士としての価値を高める方法は2つあります。

  • 素晴らしい作業療法士のもとで学ぶ
  • さまざまな経験を通して価値を高める

素晴らしい作業療法士から技術を学び、それを真似していくことで価値は上がります。

さまざまな経験をして、いろいろなことを学んで、唯一無二の作業療法士になりましょう。

あなたが現状で満足していない場合、転職をして職場を変えるのが手っ取り早いです。

人間は変化を恐れる生き物ですが、変化がないと人間は成長できません。

尊敬できる作業療法士を見つけるために、素晴らしい経験を重ねるために、自分から変化に飛び込んでいきましょう。

作業療法士としての価値を上げるために、転職を通して変化していくのはひとつの手だと思います。

作業療法士の転職ならマイナビコメディカルがおすすめです。

マイナビコメディカルのおすすめポイントは以下のとおり。

  • 登録から就職まで費用はかからない
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  • キャリアアドバイザーが相談にのってくれる

転職に失敗したくないなら、しっかりとした転職サービスを利用するべきだと思います。

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まとめ

作業療法士はAIに仕事を奪われる確率が低いと示された研究があります(野村総合研究所 ニュースリリース 2015.12.2)

しかし、奪われないから安心ではなく、奪われないから可能性があると考えることも大切ではないでしょうか。

AIに仕事を奪われないということは特別な要素があるということであり、特別な要素は作業療法士の強みでということです。

自身の強みを活かして作業療法士が作業療法士を高めていくことが大切です。

今までもこれからも、作業療法士ひとりひとりが作業療法を理解して、実践して、啓発していく必要があります。

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