マザーファンドの規模を比較したら大きな違いがあった

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マザーファンドの規模を比較したら大きな違いがあった投資コラム

このページではインデックスファンドのマザーファンドの規模比較を紹介します。

インデックスファンドを選ぶときはコストと純資産額を確認するはずです。

インデックスファンドの純資産額はネット証券のHPで確認できますが、マザーファンドの純資産額は記載されていません。

マザーファンドの純資産額まで気にする人は少ないと思いますが気になったので調べてみました。

マザーファンドの規模にも結構な差があったので興味のある方はご覧ください。

※マザーファンドの純資産額は運用報告書(全体版)に記載されている投資信託財産総額を引用しています。
※マザーファンドの日付は運用報告書(全体版)に記載されているものです。
※マザーファンドの純資産額は1000円以下を切り捨てています。

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ファミリーファンド方式とは

ファミリーファンド(方式)とは、複数の投資信託の資金をまとめて「マザーファンド(親ファンド)」と呼ばれる投資信託に投資し、マザーファンドで株式や債券などに分散投資をして運用する方式のことをいいます。

引用:SMBC日興証券HP

ほとんどのインデックスファンドがファミリーファンド方式で運用されています。

イメージを図で表すと以下のとおり。

引用:大和投資信託HP

私たちが証券会社から購入しているのは「ベビーファンド」と呼ばれる投資信託です。

ベビーファンドとマザーファンドの純資産額を比較すると、意外と知られていない大きな違いがあるのです。

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マザーファンドの規模は重要なのか

ベビーファンドの純資産額も重要ですが、マザーファンドの純資産も知っておいて損はないと思います。

ファミリーファンド方式の場合、一般の投資家が購入する投資信託はあくまでもベビーファンドですが、運用成果はマザーファンドの運用実績の影響をそのまま受けることになります。

引用:SMBC日興証券HP

マザーファンドの運用実績が悪いとベビーファンドにも影響が及ぶかもしれません。

ただ、マザーファンドの純資産額よりベビーファンドの純資産額のほうが重要です。

なぜなら、投資家に直接関係するのはベビーファンドの純資産額だからです。

運用コストや繰上償還などはベビーファンドの純資産額が関係してきます。

そして、マザーファンドの純資産はベビーファンドの数が多ければ多いほど有利であり、単純な比較はできないので特別視する必要はないでしょう。

マザーファンドの純資産額はあくまで参考程度にしてください。

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マザーファンドの純資産額の目安はどれくらい

マザーファンドはどの程度の純資産額があれば安心なのか。

正直いうと、マザーファンドの純資産額がどれだけあれば安心なのかはわかりません。

ただ、ベビーファンドに関してはモーニングスターに情報がありました。

Morningstar | Ibbotson

要点をまとめると以下のとおり。

  • 結果から繰上償還の最大の要因としてファンドの純資産額が大きく影響していた
  • 純資産額が10億円以上~30億円未満は繰上償還比率3.1%
  • 純資産額3億円以上~10億円未満は繰上償還比率13.2%
  • 10億円という水準が繰上償還の可能性が高まる一つの目安となる

純資産額が少ないほど繰上償還のリスクは高いとのことです。

ベビーファンドは純資産額10億円が目安なのであれば、マザーファンドは500~1000億円くらいあれば安心なのでしょうか。

では、以下より資産クラス別のマザーファンド純資産額を紹介していきます。

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国内株式クラス

ベビーファンド純資産(億円)(2018.10.12)マザーファンド純資産
eMAXIS Slim 国内株式インデックス46.612987億122万円(2018.3.26)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ TOPIXインデックスファンド198.79523億3536万円(2018.2.20)
三井住友・DCつみたてNISA 日本株式インデックスファンド180.331936億円3327万円(2017.11.30)

マザーファンドの純資産額ではeMAXIS Slimが圧倒的の資金力を誇ります。

それを追いかけるように三井住友が位置します。

やはりメガバンク系は資金力が強いようです。

eMAXIS Slimのマザーファンドがニッセイの4倍強の純資産額なのはインパクトがあります。

ただ、ニッセイはマザーファンドの純資産額では負けていますがベビーファンドではトップです。

ベビーファンドの純資産額が200億円近くあれば十分なのではないでしょうか。

先進国株式クラス

ベビーファンド純資産(億円)(2018.10.12)マザーファンドの純資産
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス222.883366億3813万円(2017.5.12)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ 外国株式インデックスファンド978.041060億6552万円(2017.11.20)
たわらノーロード 先進国株式266.72791億6390万円(2017.2.15)
iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)16.28950億187万円(2017.11.30)

外国株式クラスでもメガバンクの強さが光ります。

マザーファンドの純資産額ではeMAXIS Slimが3366億円、たわらノーロードが2791億円と下位に大きな差をつけています。

三菱UFJとみずほが1位と2位にランクインです。

ただ、ニッセイも十分すぎるほど頑張っています。

ニッセイはベビーファンドの純資産額がダントツの1位でありながら、マザーファンドの純資産額でも1000億円を超えています。

新興国株式クラス

ベビーファンド純資産(億円)(2018.10.12)マザーファンドの純資産
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス87.69501億2835万円(2017.5.12)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ 新興国株式インデックスファンド5.63データなし
たわらノーロード 新興国株式44.15411億3616万円(2017.4.18)

先進国株式と同じで三菱UFJとみずほがランクイン。

ニッセイは決算日を迎えていなかったので、運用報告書(全体版)がありませんでした。

ベビーファンドの純資産額ではeMAXIS Slimが独走しています。

eMAXIS Slimは運用会社が、業界最低水準の運用コストを将来にわたって、目指し続けると表明していることが魅力です。

運用コストは低いほうがいいですから、低コストのインデックスファンドに資金が集まります。

国内債券クラス

ベビーファンド純資産(億円)(2018.10.12)マザーファンドの純資産
eMAXIS Slim 国内債券インデックス20.324601億2255万円(2017.5.12)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ 国内債券インデックスファンド66.37290億7944万円(2017.2.20)
たわらノーロード 国内債券61.63800億6843万円(2017.2.14)
三井住友・日本債券 インデックス・ファンド636.631079億4809万円(2018.6.20)

国内債券クラスでもメガバンクが圧倒的です。

三菱UFJ、みずほ、三井住友の3大メガバンクが不動。

ただ、ベビーファンドの純資産額では三井住友が10倍ほどの差をつけています。

マザーファンドの純資産額ではメガバンクが強いけど

マザーファンドの純資産額を調べるとメガバンク系の資金力の強さがわかりました。

ただ、マザーファンドの純資産額よりベビーファンドの純資産額に注目しましょう。

なぜなら、メガバンク系のマザーファンドの純資産額が膨大な理由は、マザーファンドにお金を流すベビーファンドの多さにあるからです。

ほとんどの資産クラスで、メガバンク系のマザーファンドはニッセイの2倍以上のベビーファンドを抱えていました。

そう考えるとニッセイは頑張っていると思います。

ニッセイはメガバンク系に負けないほどの信託報酬の低コスト化を実現しながら、ベビーファンドの純資産額をしっかりと集めているのです。

まとめ

あくまで、マザーファンドの純資産額は参考程度ご覧ください。

「マザーファンドの純資産額は全く関係ない」というのは嘘でしょうが、マザーファンドよりベビーファンドの純資産額のほうが重要でしょう。

なぜなら、ベビーファンドのほうが直接的に関係してくるからです(私たちが負担するコストはベビーファンドの純資産額に起因する)

また、マザーファンドの純資産額は単純比較できません。

マザーファンドに資金を流すベビーファンドの数によって規模が変わるからです。

マザーファンドの純資産額の大小を比較したとき、ベビーファンドが多いほど有利で少ないほど不利となります。

マザーファンドの純資産額は過度に気にせず、確認程度で済ましておくのが良いと思います。

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