このページでは20代の借金の平均額を紹介します。
20代の借金について以下の情報をまとめています。
- 借金をしている20代の割合
- 20代の借金の平均額
- 20代の借金の目的
- 20代の住宅ローン残高
「借金」に良いイメージを持っている人は少ないでしょうが、実際に借金をしている20代はたくさんいます。
世の中には仕方ない借金もあるので、すべての借金が良くないとは言えません。
許容範囲内の適切な借り入れなら、大きな問題はないと思います。
※「令和元年 家計の金融行動に関する世論調査」より引用。
※調査対象は世帯主が20歳以上でかつ世帯員が2名以上の世帯。
※調査方法は訪問と郵送の複合・選択式。
20代のうち何割が借金を抱えているのか
すべての20代が借金を抱えているわけではなく、割合的に言うと借金をしていない人のほうが多いです。
借金をしている20代の割合は以下のとおりです。
借金がある | 41.7% |
借金がない | 58.3% |
統計データを見ると、20代の半分以上は借金を抱えておらず、20代のうち4割が借金を抱えているという結果です。
個人的に20代の借金保有割合はもっと高いと思っていました。
なぜかというと、私の周りの20代は奨学金を利用している人が多いからです。
奨学金は一種の借金であり、学問のために一定金額を借りて、学問を終えた後に毎月決まった金額を返済していきます。
大学進学で奨学金を利用している学生は多いので、20代の借金保有割合の低さに違和感を感じました。
私は奨学金を利用して大学進学したため、大学卒業後から毎月数万円の返済を続けています。
私は奨学金という名の借金を15年以上かけて返済していくのです。
20代の借金の平均額
統計データによると、20代の借金の平均額は1567万円です。
20代から1500万円という大金を借りる目的は大体想像できますが、理由もなく1500万円を借りている20代がいたらヤバいです。
ちなみに、20代の借金の中央値は1980万円となっています。
中央値のほうが参考になるので、20代の借り入れは2000万円前後が相場だということです。
そして、20代の借金保有者の割合を金額別に示すと以下のとおりです。
借金保有者の割合 | |
50万未満 | 5.0% |
50~100万未満 | 15.0% |
100~200万未満 | 10.0% |
200~300万未満 | 10.0% |
300~500万未満 | 0% |
500~700万未満 | 0% |
700~1000万未満 | 0% |
1000~1500万未満 | 0% |
1500~2000万未満 | 5% |
2000万以上 | 40% |
20代の借金保有者の割合は金額で大きく分かれています。
借金の金額を見るとわかりますが、「奨学金」と「住宅ローン」で綺麗に分かれているのでしょう。
50~300万円の借金は奨学金がメインであり、1500万円以上の借金は住宅ローンがメインだと思います。
統計データを見ると、「50~300万の借金保有者」と「1500万以上の借金保有者」はほぼ同じ割合となっています。
20代の借金の目的
20代から借金を抱えている人は、何のためにお金を借りているのでしょうか。
20代の借金の目的は以下のとおりです。
割合 | |
医療費や災害復旧資金 | 10.0% |
子供の教育・結婚資金 | 5.0% |
住宅の取得資金 | 55.0% |
日常生活資金 | 15.0% |
耐久消費財の購入資金 | 35.0% |
旅行・レジャー資金 | 5.0% |
株式等の投資資金 | 0% |
土地・建物の投資資金 | 0% |
相続税対策の資金 | 0% |
その他 | 10.0% |
統計データを見ると、20代の半分以上が住宅ローンのために、多額のお金を借りていることがわかります。
現実問題として、ほとんどのサラリーマンは借金しないとマイホームを買えません。
私の周りにも20代でマイホームを買っている人はたくさんいますし、早いうちから住宅ローンを払っておくと将来的に楽できるかもしれません。
また、耐久消費財の購入のためにお金を借りる20代が多いことは驚きです。
さきほど、20代の50~300万円の借金は奨学金がメインだと言いましたが、私の勘違いかもしれません。
上記の統計データから、20代の50~300万の借金は自動車ローンがメインだと予想できます。
高額な耐久消費財の代表と言えば自動車ですし、家電製品の購入にローンを組む人は少ないはずです。
すべての20代が自動車を一括購入できるわけではなく、給料の上がらない現代ではなおさらです。
20代の借金のほとんどが住宅ローン
20代の借金の平均額は1567万円と紹介しましたが、大部分を住宅ローンが占めているはずです。
20代の住宅ローンの平均額は1600万円であり、借金のほとんどを住宅ローンが占めていることがわかります。
ちなみに、20代の住宅ローンの中央値が1990万円なので、半数は1990万円以上の住宅ローンを抱えているということです。
そして、20代の住宅ローンの残高を割合で示すと以下のとおりです。
住宅ローン残高の割合 | |
50万未満 | 0% |
50~100万未満 | 0% |
100~200万未満 | 0% |
200~300万未満 | 0% |
300~500万未満 | 0% |
500~700万未満 | 0% |
700~1000万未満 | 0% |
1000~1500万未満 | 0% |
1500~2000万未満 | 5.9% |
2000万以上 | 47.1% |
無回答 | 47.1% |
住宅ローンを抱えている20代の5割が1500万円以上の返済を迫られています。
当たり前といえば当たり前の結果であり、20代で住宅ローン残高が50万円を切っている人はまずいないでしょう。
私の周りの20代は35年ローンを組んでマイホームを購入して、毎月7~10万円の借金を返済しています。
35年にわたって借金を返済するというのは恐ろしい話ですが、サラリーマンからすれば一般的な話なのです。
ほとんどの人は当たり前のように住宅ローンを組みますが、一般人が何千万のお金を借りるのは大きなことだと思います。
「マイホームを買うためには仕方ない」と片付けるのではなく、住宅ローンの仕組みを理解してから利用するべきです。
20代の借金の年間返済額
年齢を問わず、借金はできるだけ早くに返すべきです。
20代の借金の年間返済額は平均21万円となっています。
年間21万円ということは、月1~2万円の返済ということであり、ちょっと少ない印象を受けます。
年間返済額の金額別の割合は以下のとおりです。
返済金額別の割合 | |
借金なし | 58.3% |
年間返済額なし | 6.3% |
50万未満 | 8.3% |
50~100万未満 | 12.5% |
100~200万未満 | 8.3% |
200~300万未満 | 0% |
300~500万未満 | 0% |
500~700万未満 | 0% |
700~1000万未満 | 0% |
1000~1500万未満 | 0% |
1500~2000万未満 | 0% |
2000万以上 | 0% |
20代の借金返済額は年間50~100万円が多くて、最大でも年間200万円となっています。
年間200万円を返済しようと思ったら、月17万円の返済となるのでハードルは高いです。
「年間返済額なし」の割合が意外と高いことに驚きです。
借金を返済しなくてよいのか、借金の返済ができないのか、返済を先送りにしているのか、年間返済金額なしを選択した人の境遇はさまざまでしょう。
20代が気をつけるべき借金のルール
住宅ローンは仕方ないとしても、人からお金を借りるのはリスクがあります。
自分の身に何が起きるかはわかりませんし、会社をクビになる可能性もあるなかで、計画通りに返済できる保証はないのです。
借金をしたけど、収入がなくなって、返済できなくなった、という最悪のケースも実際にあります。
20代が気をつけるべき借金のルールは以下のとおり。
- ①基本的に借金はしない
- ②借金は早いうちに返す
仕方ない場合はあるとしても、基本的に借金をするべきではありません。
「借金があっても当たり前」と思わないように心がけ、借金をできるだけしない努力は大切です。
お金がなくなったら借りればいいという考え方では人生は下り坂だと思います。
そして、借金に利子がついている場合、借入期間が長くなるほど返済金額は増えるので、貯金するより借金を返すことを優先してください。
若いうちは投資をしたり、経験を買ったり、お金を使うことが美徳とされますが、借金があるなら別です。
借金を抱えている人にとって、一番の投資は借金を返済することです。
借金の返済を先延ばしにして良いことはないので、お金の余裕が出てきたらコツコツと返していきましょう。
まとめ
割合的に20代で借金を抱えている人は少ないですが、住宅ローンを組んでいる人はもちろんいます。
20代のうちから1000万円以上の借金を返済している人はいるのです。
正直なところ、20代の借金はそれほど深刻ではありません。
若いからお金を稼ぐことができるし、返済期間を長めに確保することができるし、20代が借金で追い詰められることは少ないでしょう。
しかし、金額によって借金の負担を変わります。
いくら若いと言えど、数千万円の借金は一生をかけて返済しないといけません。
借金の代表である「住宅ローン」は一生の十字架と言えるでしょう。
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